大平警視(金田龍之介)は、欧州警察から帰国早々、空港で麻薬密売人と格闘して腰を痛めた。
そこで彼は、部下の鉢山(常田富士男)を伴い、上州水上温泉へ湯治に出かけた。
ところが、同じ宿で娘の直子(菅原昌代)と会ってびっくり。
直子は、大学のサークル「温泉研究会」の活動として、亜弓(沢田和美)やみはる(栗田ひとみ)らと温泉めぐりをしていた。
その宿には、全身美容術で著名な秋本房子(中村玉緒)が夫の信夫(山内明)と泊まっていた。
翌朝、みはるが他殺体で見つかった。
暴行された上、胸をひと突きされていた。
さらに現場から長い楊枝が発見された。
旅館のショーのひとつに、旅芸人の武田(佐藤蛾次郎)が見せる木枯紋次郎があったが、その紋次郎が口にくわえる楊枝にそっくりだった。
しかも直子は事件前、現場近くで紋次郎の格好をした男を見たと話した。
県警は武田を取り調べるが、舞台で使っている本身も血液反応は出ず、犯人の決め手はなかった。
直子らは次の目的地の宝川温泉に向かった。
房子と信夫、それに武田らの一行も一緒だった。
第二の犯行を恐れた大平は、東京から山口警部補(木ノ実ナナ)を呼び、左近警部も追いかけてくるが、その夜、亜弓が殺されてしまう…。