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本業のミステリー作家のかたわら京都テレビのニュースキャスターをつとめ、得意の推理力を駆使して数々の難事件を解決してきた沢木麻沙子は、取材先のグアム島で知人の死に遭遇した。不動産会社の若社長で、前日グアム島の教会で結婚式を挙げたばかりの牧信夫が翌朝、水死体となって発見されたのだ。新妻・陽子によると彼は夜中の２時ごろホテルの部屋を出たきり帰ってこなかったという。死因は事故または自殺と推定されたが麻沙子はそこに犯罪のにおいを感じた。調べを進めるうち、信夫と病弱の弟・純二の間に確執があり、さらに純二と妻・亜也子の夫婦仲が異様に冷たいことが判明。そして数日後、自宅で心臓発作で死亡した。信夫の場合と同じく犯罪のにおいが感じられない病死だったが、わずかな手掛かりにヒントを得た麻沙子は、悲しい女が犯した悲しい犯罪の全貌をあばくのだった・・・。