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“無国籍料理”を売り物にするレストラン「姫子の館」を経営する大河内姫子（鷲尾いさ子）は、うまいものとおいしい酒をこよなく愛する人生享楽派だった。開店一周年が過ぎたある日、自宅にいた姫子は共同経営者兼チーフ コックの畑中琢也（橋爪淳）からウェイトレスの合田香（水島かおり）が急死したとの電話を受けた。手首を切っており、琢也に失恋した悲しみを綴った遺書があったことから警察は自殺 したと断定した。香は、八丈島の生まれだが実家とは５年も絶縁状態にあったことを知った姫子は何となく引っかかるものを感じた。
一ヵ月後、姫子の もとに「私はジサツなどしていない。犯人をさがして。かおり」という差出人不明の封書が舞い込み、姫子はあらためて香の周辺を調べ始めた。そんなとき琢也 の異母妹・満千溜（伊藤智恵理）の周辺に次々に怪事件が起こり、ついに事故死した。さらに香とうり二つのメイ子（水島かおり）という人物も出現、謎は深まった。再び八丈島に飛んだ姫子 は、１０年前の悲しい恋物語に端を発する恐るべき連続復讐殺人の真犯人をつきとめるのだった。