返信

松城章太郎（坂東三津五郎）と龍巳浩介（角野卓造）は、深谷温泉の石屋という温泉旅館のリニューアルを依頼されて金沢にやって来た。能舞台を持つ創業二百十年という旅館。改築をして女性客を呼び込みたいというのだ。さっそく女将・亜矢子（塩田朋子）との打ち合わせを始めようとした時、別居中の野上（ラサール石井）が現れ食事に連れ出されてしまう。野上は、街で飲み屋を経営しているだけだが、やたらと羽振りが良かった。料亭で芸者衆に囲まれ上機嫌になっていたところに陽子（池上季実子）が富山に来ているという連絡が入り金沢で合流することになった。翌日、野上に勧められるままゴルフに出かけた浩介だったが、プレーの途中、野上がクラブで後頭部を殴られ殺されてしまった。浩介と別々になったのは数分の間だけ。警察に連行されてしまう浩介。おまけに凶器のクラブについていた指紋が浩介のものと一致してしまい逃れられなくなってしまう。遺体確認に警察に来た亜矢子より前に百合子（あめくみちこ）という女性が駆けつけていた。百合子は野上と二年前から同棲をしていたという。娘・玲子（尾野真千子）の結婚式に出たいと頼んでいた野上は、最近思わぬ大金が入ったと亜矢子に漏らしていた。何故、野上が大金を手に入れたのか?陰には、覚醒剤の密輸事件が絡んでいるらしい。絶体絶命の浩介を助けるため、章太郎と陽子が動き出す。